募金へのご協力をありがとうございました!
2011年に(財)カンボジア地雷撤去キャンペーンさんを通じて設置した「CMCコーントライ夢中学校」の貯水タンク「ひまわりの泉」設置工事の様子をご紹介します。
CMCコーントライ夢中学校があるのは、カンボジア、バンティアイミエンチャイ州の地雷原の村コーントライ。
「CMCコーントライ夢中学校」は、2008年9月に(財)カンボジア地雷撤去キャンペーンさんが建設した中学校です。
これまで、井戸水も出ず川の水などを飲むしかなかった場所に設置されたこのタンクには、子どもたちの手によって可愛いひまわりの絵が描かれ、しっかりと管理され大切に使われています。
各教室には浄水器が取り付けられました。透明で美味しい水を地雷原の子どもたちが飲めるようになりました。
皆さんの温かい募金に心から感謝申し上げます!

コーントライ夢中学校 の貯水タンク「ひまわりの泉」
コーントライ夢中学校
貯水タンク建設のご報告
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貯水タンクを設置するにあたり学校側と協議の上、フェロセメントによる貯水タンクを採用しました。
フェロセメントは何層かの金網などの鉄材を組み込んだ型枠にモルタルを流し込んだもので、以下の利点があります。
○設置するのに低コストで特別な技術を必要としない
○粘りや衝撃やひび割れに対する抵抗力がある
▼貯水タンク仕様
○形式:フェロセメント円筒型貯水タンク
○貯水量:39,500リッター
○材質:コンクリート
○工期:14日
着工2日目 (2011/8/27)


■着工2日目 (2011/8/27) 写真(2)(3) 2011年8月26日より貯水タンクの建設が始まりました。 始めにタンクの基礎部分を掘り下げます。雨のため掘ったところに水が溜まっています。
着工6日目 (2011/8/31)


■鉄筋コンクリートで底スラブを作り、壁の型枠を組上げたところ。


■壁の型枠として目の粗い金網と目の細かい金網を取り付ける。


■日本の大学生たちに、セメントと砂利を混ぜてコンクリートを作る作業と、出来たコンクリートを型枠へ流し込む作業を体験してもらった。
着工12日目 (2011/9/6)


■タンク側壁のモルタル仕上げ。塗ったモルタル表面をスムーズに仕上げる。


■校舎裏側の屋根に約40mの雨樋を設置。雨樋と貯水タンク間をPVCパイプでつなぐ。

■貯水タンク横に取水所を設置。この後フェンスと扉を設置する。生徒たちに優先して飲んでもらいたいのと、いたずら防止のため閉校中は施錠する。


■貯水タンク本体はほぼ完成。これからパイプを配管する。予定では後1日で完成。
完成 (2011/9/8)


■9月8日に完成。撮影は9月14日。


■貯水タンク横の取水所。フェンスと扉を設置した。生徒たちに優先して飲んでもらいたいのと、いたずら防止のため閉校中は施錠する。
貯水後の浄水
ファースト・フラッシュ・ディバーター
雨が降っていない時に屋根および雨樋に砂、埃、葉、鳥の糞など汚物が溜まってしまう。降雨初期に汚物と一緒に雨水が流れてきて貯水タンクへと直接入ってしまうことを避けるために、ファースト・フラッシュ・ディバーターで汚物を含んだ雨水を分離させる。シンプルなディバーターなので完全に分離することは難しいが少しでも水質保全に役立てばと思う。


■校舎裏側に設置した雨樋で雨水を集め、ファーストフラッシュディバーターへ。


■ファーストフラッシュ下部。蓋を外して汚水を排水する。
セラミック浄水フィルター
貯水タンクの水をそのまま飲用せず、教室に設置したセラミックフィルターにて浄水した後に飲む。
左の浄水器は従来からカンボジアの学校での利用で実績のあるセラミック浄水フィルターのデザイン
を改良したもので、「Super Tunsai (スーパー・ラビット)」のブランド名でカンボジアで生産、販売
されている。販売店がバンテアイ・ミエンチャイ州シソポンにもあり調達は容易。

セラミック内に約9リッター、ストレージタンク内に14~15
リッター貯水できる。処理能力は1時間に2~3リッター。セラ
ミックに水を満たして約3時間で9リッターの水が浄化される。
1人の生徒が1日に飲む水を0.5リッター、
生徒数が各クラス30人として、
0.5リッター x 30人 = 15リッター という計算で、
-7年生教室 2
-8年生教室 2
-9年生教室 2
・職員室 1
・図書室 1
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合計8個設置する。
2011/9/8完成後
CMCコーントライ夢中学校へ「ひまわりの泉」、39,500リッター貯水出来るコンクリート製のフェロセメント円筒型貯水タンクを贈呈することができました。2011年8月26日に建設スタートし、9月8日に完成、その後、貯水タンクの壁面に生徒たちに絵を描いてもらいました。
絵を描く子ども達

「うまく描けないから」と遠慮していた生徒たちを促して自由に描いてもらいます。

図書室の絵本を見本にして絵を描いているところです。


とても素敵な絵が描かれました!
安全な水と子ども達の笑顔をこれからも

取水口から教室へ水を運びます。

貯水タンクの水を安心して飲めるように設置した「セラミック浄水フィルター」へ。

浄水フィルターは全部で8個、7年生から9年生の3教室に各2個、図書室に1個、職員室に1個設置しました。

115人の生徒たちと9人の先生たちへ安全な水を提供出来るようになりました。
最後までご覧いただき、
ありがとうございました!
2016年2月には、 (財)カンボジア地雷撤去キャンペーンさんに「ひまわりの泉2号機設置費用」として、¥1,400,000-を寄付、同3月に「ポップイ安倍小学校」に「ひまわりの泉2号機」が完成し、子ども達がきれいな水を飲めるようになりました。
(参考記事:https://www.data-max.co.jp/article/9955)
現地の子どもたちにとって、「きれいな水」は命を守るものであり、子ども達の命は、未来への希望です。
物価高や国際情勢など、活動を取り巻く環境は時に厳しいものですが、それでも私たちはあきらめず、「ひまわりの泉3号機」の設置を目指して一歩一歩、歩みを続け、「ひまわりの泉3号機」も完成させることができました。
皆さんのあたたかいご寄付が、子どもたちの笑顔になり、一人ひとりの「出来ることからはじめる」という想いが、きっと地球の未来を明るくします。
今後とも皆さまのあたたかいご協力をよろしくお願いいたします。
一緒に活動してくれる「ひまわり会」メンバーも募集中です!
私たち「ひまわり会」と一緒に、あなたも「自分に出来ること」を始めませんか?